孤独で聞こえる時の音

孤独で聞こえる時の音

今日は午前中は穏やかな晴れ、午後から天気は下り坂。
夕方前にひどい雷と短時間のどしゃぶり。これから数日かけて嵐がくるらしいです。

風邪もだいぶ良くなり、残すは壊れた鼻の回復を待つのみ。

もう7月も2週間が過ぎようとしています。
淡々と過ぎる日々の中で、時が過ぎる音が冷静に聞き取れるようになってきました。これを「慣れ」とも言います。
5月初旬は自分が進む方向もわからないまま時間だけ流れていくことに恐怖を感じていたのですが、来年の指針が定まった今は道筋が見えて少し安心している感じです。

とても限られた世界の中で同じような毎日を繰り返し、数ミリ(もしかしたら数マイクロ)単位でどこかの方向へ進んでいく。これは俯瞰してみると螺旋を描いているのでしょうか、それとも線状でしょうか、もしくは他の図形なのでしょうか。

思い返せば生まれてこの方、こんな生活を送ったことがありませんでした。学生生活は同じような日々の繰り返しでしたが、人生初体験なのは、このあまりにも限られた生活範囲と人間関係です。生活範囲はせいぜい数キロ以内で、友人はおらず、日常で接する人はパートナー氏を含めた数人程度です。

身を置く環境があまりにも静かなので、時が流れる音がとてもクリアに聴こえます。時々雑音が欲しくなっても、手元には1ステーションだけしか拾えないラジオしかないような生活。人間関係の中で発せられるノイズもなく、1日、1週間、決められたプログラムを放送し続けます。

同じスケジュールを繰り返すような日々は、私が最も嫌っていたものでした。
学生の頃は早く社会に出て冒険がしたいと思っていたし、社会人となった後も出張で日本各地を飛び回る営業職に就きました。だから今の自分の状況に驚いています。だから最初は慣れなかったし、不安や恐怖を感じていたのかもしれません。特に、海外で暮らすというそれなりに大きな冒険に出たはずなのに、今の暮らしは東北の片田舎で育った小学生の頃よりずっと静かで淡々としています。
人生なにがあるかわからないものですね。

今はこうした暮らしも尊いものかもしれない、と思い始めています。
ある人からすれば、ものすごく羨ましい生活を送っているのかもしれない。

昔からダイナミックな変化ばかりを期待して、地道に継続することが苦手でした。小さな積み重ねで大きなものを作り上げることができなかったのです。
だから今はこの弱点を改善するいい機会だと思っています。

Amazon primeで『日日是好日(にちにちこれこうじつ)』という茶道の映画が観れます。主演は黒木華さん、樹木希林さん、多部未華子さん。若い女の子2人がお茶の先生の元にお稽古にいくようになる話です。「型を繰り返す美学」というものを教えてくれる映画で、日々淡々粛々と繰り返していくことで気づくこと、身につくものを提示してくれています。
現在の私を励ましてくれた映画でした。