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【映画と服】『百万円と苦虫女』、ボーイズデニムとフェミニンブラウス

2008年に公開されたタナダユキ監督・蒼井優主演の『百万円と苦虫女』。
主人公・鈴子が100万円を貯めながら町を転々とし、人との交流とを通して変化する彼女の姿を描いた映画です。
高校生くらいの私は、思いつくままいろんな町に住み、様々な仕事をしながらひとり暮らしをする鈴子に強く憧れたものでした。
また、この映画の静かでささやかな雰囲気も大好きで、青みがかった日本の夏をアルバムのように集めた景色も大好きで、
さらにめちゃくちゃ華奢な蒼井優ちゃんが着こなす服装も大好きでした。
私は夏になるといつもこの映画を思い出し、ついつい見返してしまいます。

▶︎映画のあらすじはこちら:『百万円と苦虫女』はこんな映画

ボーイッシュなデニムを可憐に着こなす。

例えば、腰から足元まで完全に隠しているのに、包まれた華奢な身体の存在を際立たせてるようにも見えるボーイズデニム。
大きなデニムサイズを女の子が清潔に着こなすとても魅力的です。

『百万円と苦虫女』で鈴子は、一本のデニムパンツを何度も着回しています。
藍色がいい具合に褪せて日焼けしたような色合いで、かなりゆったりとしたストレートデニム。もしかしたらメンズサイズかもしれませんが、なんせこの映画中の蒼井優ちゃんが細すぎて、並大抵のジーンズはぶかぶかになってしまうように見えます。

波打ったロングヘアと、ガーリーなトップスと組み合わされたゆったりデニムのバランス。
海の家で働くシーンでも着用していた刺繍が入った白いブラウスは、民族調の青い花柄が首回りに咲き、パフスリーブの袖口は青いリボンで絞られています。
また、森山未来くんが演じる「中島くん」とのデートシーンではレトロな柄の緑色のブラウスを合わせています。
どちらのブラウスもおそらく薄いコットン生地で、柔らかさと可愛らしさが伝わる洋服。
こうしたフェミニンなトップスとボーイッシュなデニムの組み合わせは、私のように「女の子っぽい」に振り切れない女には、挑戦しやすい格好なのです。

小花柄ブラウスの魔法

地黒の肌と南国風のはっきりした顔立ちのせいか、私は薄いパステルカラーのトップスがあまり似合いません。
「自分自身に似合う洋服はどれか」が大きな命題だった中学生の頃、女の子らしい服(今ならジェンダーバイアスだと怒られそうな言葉ですが)は私には似合わないということに気づきました。
あからさまなリボンやフリルを付けた姿は中学生の自分の目でも滑稽に見えましたし、ショートヘアーと部活で真っ黒に日焼けした肌を差し引いたとしても、淡いピンクやブルーの服は全く私に馴染んでいないのは明らかでした。

当時はロックミュージックに染まっており、ドクロ!蜘蛛の巣!薔薇の花!みたいなモチーフにばかり惹かれていたので、女の子らしい服装が似合わなくてもそこまで気にしていませんでしたが、それでもどこかで後ろ髪引かれる気持ちがあったように思います。

そんな私が大人になって発見したのが、小花柄のブラウスの魔法です。
花柄、特に小さな花模様が広がった洋服は、私の派手な顔立ちに負けることなく、邪魔することなく、フェミニンを身にまとうことができるのです。
ブラウスの素材も大事で、風に膨らむような柔らかく薄いコットンのような生地がベストです。
ロックの王子様ロバート・プラントの胸元全開セクシーな着こなしを彷彿とさせ、ソフィア・コッポラの映画のように甘くロマンティックな雰囲気にも浸れるのが小花柄のブラウスなのです。

テキスタイルが可愛いホリデーアパートメントの服

『百万円と苦虫女』で鈴子が着ているブラウスやワンピースも柔らかな素材の小花柄が多く、私の目は釘付けです。
衣装の提供はどこなんだろう。
エンドロールのクレジットを確認すると、どうやらHoliday A partment(ホリデーアパートメント)の洋服であるようです。

残念ながら、同ブランドは2015年頃にクローズしています。
私も都内の某店舗でカーテンを買った覚えがあります。雑貨類がメインだったと思いますが、どの商品もカラフルでかわいくて、心躍る空間でした。

しかし、ホリデーアパートメントで取り扱いがあったKILKI(キルキー)というアパレルブランドは今も健在です。「大人かわいいナチュラルファッション」として、インド製テキスタイル布を使った洋服を展開しています。『百万円と苦虫女』に登場するファッションが好きな方はきっとハマるはず。
ぜひチェックしてみてください!

最後に

おしゃれしたい心を無性にくすぐる映画はたくさんありますが、『百万円と苦虫女』は「明日着たい」と思うような服を見せてくれます。
さらにどのコーディネートも主演の蒼井優ちゃんに本当にハマっていて、彼女の着こなしもこの映画の魅力のひとつです。
まずは映画を楽しんで、気に入ったスタイルがあったらぜひ真似してみてください。

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